足底腱膜炎Ⅱ

足底腱膜炎Ⅰでは足底腱膜についての説明と、足のアーチ構造の重要性について説明しました。

今回は足底腱膜炎に対して実際に当院で行なっている施術や、足のアーチ機能を向上させるためのセルフケアについてお伝えしていきます。

1足底腱膜炎の施術

【鍼灸】

足底部の痛い部位だけではなく、足底腱膜炎Ⅰで説明した後脛骨筋や足の指の筋肉に鍼を刺し電気を流すことで足のアーチ機能を高め、疼痛部位の負担を軽減します。

また強い痛みや長期間の痛みの足底腱膜炎には足の裏に直接鍼を刺す施術を行うこともあります。

鍼の効果として期待できることは主に2つ。

1 鍼によって組織が傷つき、それを侵害刺激として身体が受け止め、治そうとする機能(修復作用)が働くことで、痛んだ組織の回復が早まります。

2 鍼の鎮痛効果を利用したもので痛みを感じにくくし、日常生活を送りやすくしたり、痛みによって 固まってしまった筋肉の柔軟性改善します。

【ストレッチ】

足底にある筋肉、筋膜は実はとても長く繋がっていて、脛の横や後ろ、膝付近まで伸びています。

そのためふくらはぎや足の指をしっかりとストレッチし足の裏の負担を軽減させます。

下の写真は足指をストレッチしているところ。結果として足底腱膜もストレッチできます。


【トリガーポイントマッサージ】

足底部に痛みがある際に痛い場所だけではなくふくらはぎや、脛の際などの筋肉にマッサージを行います。

これは痛む場所とは違う部位(トリガーポイント)を利用し、痛みが出現している部位を施術するものです。 特に脛の際の後脛骨筋やヒラメ筋がトリガーポイントとなっていることが多く見受けられます。

下は後脛骨筋をマッサージしている写真


足底腱膜炎のセルフケア

【ストレッチ】

足の指やアキレス腱のストレッチが有効です。

一例として足の指の間に自分の手の指を挟み入れながら指と足首を回すストレッチ

【もみほぐし】

緊張している足裏の筋肉を気持ちいい程度の強さでもんだり、さすったり、押したりしてください。

余力があれば、脛の内側の後面に親指を当てて後脛骨筋を剥がすようにマッサージしてみてください。

アーチ機能に重要な筋肉が存在するので、ここをほぐすと効果的です。

【タオルギャザー】

足の指を使ってタオルを掴んで引き寄せます。

足の指の筋肉が衰えると足のアーチ機能が低下します。

アーチ機能を維持するためには足の指の筋肉を鍛えることが非常に重要です。

まとめ

足底腱膜は日常生活を送っているだけで負荷がかかり続けています。

いったん足底腱膜炎を発症してしまうとなかなか痛みが軽減しません。

そのため痛くなる前あるいは軽い痛みの段階での施術が非常に重要となります。

当院では足のアーチや足裏のまめやタコなど状況など、ていねいに視診、触診、問診し痛みの根本原因を見極め、鍼灸やトリガーポイントマッサージ、電気療法、テーピングなどで痛みをできるだけ早期に改善することを目指しております。

お気軽に慢性化する前にご相談ください。

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