足がつる、いわゆる(こむら返り)は激しい痛みを伴います。こむら返りの原因、対処法、予防法についてご説明します。
足がつる(こむら返り)を起こす筋肉
1腓腹筋
下図右のふくらはぎの表層の筋肉
2ヒラメ筋
下図左の腓腹筋の深層の筋肉(腓腹筋を取り除いた図)
腓腹筋とヒラメ筋を合わせて下腿三頭筋といいます
3腓骨筋
一番外側の細い筋肉ですが、まれにあります
足がつる(こむら返り)の原因
こむら返りの原因は必ずしも1つとは限りません。
1脱水
スポーツで水分補給は今や当たり前になっています。
夜間のこむら返り予防策としても水分補給は大切です。
コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインの含まれる飲み物は利尿効果が高まるので、水や麦茶がおス スメです。
2ミネラル不足
ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどイオン
飲料としてはOS-1やスポーツドリンクに必要なミネラルが含まれています。
長時間負荷のかかるスポーツでは足のつり予防としてマグネシウムが含まれるジェルやサプリメン トも多く活用されています。
3筋肉のダメージ
激しいスポーツで筋肉がダメージを受けた時。
高齢者や運動不足の人がキャパを超える負荷が筋肉に及んだ時。
4脊柱管狭窄症
神経が圧迫されることによりこむら返りが起こりやすくなります。
5糖尿病
6加齢
筋肉量が少なくなることが足がつる原因のひとつと言われています。
7冷え
8狭心症などの心疾患
9その他内科的疾患や癌など
足がつるとは?
足がつるというのは、筋肉が勝手に収縮し、つま先が伸びた状態をいい激痛を伴います。
足がつる(こむら返り)の対処法
患者様の中には痛みが去るまでじっと我慢していたという声を耳にしますが、以下の処置でほぼほぼ痛みは解消するので試してみてください。
ちなみに当院でこむら返りが起きた場合は、難なく改善できるのでご安心ください。
1介助者がいれば仰向けで膝を伸ばした状態で足を持ち上げてもらい足首を直角くらいまで曲げ、収縮して硬くなっている筋肉をストレッチしてもらう。
2一人であれば痛くても頑張って立ち上がって膝を伸ばし足首を90度近くにする。
3ツムラの68番芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)の服用
専門外ですが、漢方薬を頓服薬として服用し効果があったという患者様の声を耳にすることがあるので参考まで。
夜間足がつる(こむら返り)の予防法
1ふくらはぎと太腿のストレッチ
仰向けでタオルをつま先にかけ膝を伸ばして90度前後に足を引き上げる。
夜間のこむら返りが起きる方は、寝る前にこのストレッチをお試しください。
足がむくむ方にもおススメのストレッチです。
2足首を柔軟にする
和式便所スタイル(膝や腰に痛みがある場合を除く)が可能であれば足首、アキレス腱、ヒラメ筋のストレッチになります。
3適度な運動
筋肉量が少ない方ほどこむら返りが起きやすいので、ウォーキングなど適度にふくらはぎを使う運動を行ってください。
4水分、ミネラル補給
麦茶はミネラルも補給できるのでおススメです。
5スポーツ後の筋のダメージはアイシングと安静が回復の近道
激しい負荷が筋肉にかかり炎症が強いときは過度なストレッチよりアイシングと安静が一番です。
当院のふくらはぎのケア
足がつる(こむら返り)の予防には日頃から血液の循環をよくしていくことが大切です。
1手技でのアプローチ
原因が腰からきている場合は腰を含めた下肢全体へのアプローチが必要です。
2ストレッチ
ストレッチも筋肉の柔軟性を高めたり血液循環の促進に有効です。
3鍼
痛みの軽減、血流の促進、筋緊張の緩和など。
4足のむくみマッサージ
血液やリンパの流れを促進し、足のむくみやこわばりを改善します。