筋肉は骨格筋、平滑筋(血管、胃腸などの内臓)、心筋に分類されます。
一般に筋肉というと骨格筋のことをさします。
筋肉は体を動かしたり姿勢を保持したりするはたらきがあります。
筋肉は筋束>筋線維>筋原線維という数千~数万本の繊維質で多層構造となっています。
この筋繊維はアクチン、ミオシンという筋タンパク質でできています。
タンパク質をとることが重要なのはこのためです。
筋繊維は寝ているときも含め24時間分解と合成を繰り返しています。
NHKガッテンで「朝食でタンパク質をとるとよい」と言われ反響をよんだのは、寝ている間に分解された筋繊維を合成するために朝タンパク質を補給する必要があるといった趣旨があるからです。
加齢、栄養不足、運動不足、病気などで筋繊維の合成<分解となると筋肉量は減ってしまいます。
筋肉量が減ると日常生活での質の低下、基礎代謝の低下、肥満傾向、生活習慣病のリスク増大など様々なマイナス面があらわれやすくなります。
逆に言うと筋トレや運動によって筋肉を増強させることは上記のマイナス面がプラスになるということです。
80歳を越えた父が心臓の大動脈弁置換手術をした翌日に管を付けながら歩行訓練をしたのを見て驚いたことを思い出します。
筋力が低下するのを元に戻すのは高齢になればなるほど大変だからです。
山王鍼灸整骨院の変形性膝関節症の施術においても、手技、電気療法、鍼灸療法、可動域訓練だけでなく筋トレの意識をもってともに取り組んでいただける患者様の方が痛みの改善効果が大きいという実績があります。
骨、軟骨、関節は残念ながら年齢とともに老化するいわば消耗品です。
いっぽう筋肉は年齢に関係なく強化することができます。
登山家の三浦雄一郎さんは特別な存在ですが、80歳を越えてなお筋トレを行いエベレスト登頂まで果たしていることからもそのことが分かります。
では、筋力をつけるにはどうしたらよいでしょう?
運動(筋トレ)、栄養(主にタンパク質)補給、睡眠(休養)が大切です。
運動(筋トレ)により筋繊維は増えませんが、筋繊維は太くなります。
しっかり1日20gを目安に朝からしっかりタンパク質をとり運動(筋トレ)をして7時間以上の睡眠をとるよう努めましょう。
睡眠7時間は難しいケースが多いと思いますが、タンパク質20g摂取は意識して行えば可能かと思います。
それだけで筋肉の分解<合成が可能となります。
筋トレについては毎日やればやるほど強化できるというものではありません。
筋肉を休ませることでかえって強化できる(超回復)こともあります。
つきつめるといろいろ複雑になってしまいますので、まずは筋肉の重要性を意識していただき、タンパク質をしっかり朝からとって適度な運動(筋トレ)をして質の高い睡眠を心がけてみましょう。
きっとさまざまな効果を体感できると思います。
山王鍼灸整骨院
厚生労働大臣認定 柔道整復師 鍼師 灸師
田中聡